理事長挨拶(平成27年1月)

本部と地方支部会,および他学協会との連携により,
NPO第14期事業の着実な推進を
                     理事長 武見ゆかり

本部と地方支部会,および他学協会との連携により,
NPO第14期事業の着実な推進を
 学術関係では,実践栄養学研究セミナーを昨年の近畿支部に引き続き,関東・甲信越支部会でも実施します。また,「健康な食事」推進事業は,日本給食経営管理学会,日本栄養士会勤労者支援事業部などと協働して認証基準を策定し,進めていきます。
 管理栄養士の教育のあり方委員会による大学院調査は,全国栄養士養成施設協会と協働で行うことになり,平成28年度内の実施に向けて準備中です。

 編集関係では,栄養学雑誌の着実な発行に加え,本学会監修書籍の一部改訂を進めます。また,英文の投稿規定を整備し,国際活動の1つである「学校給食」特集の栄養学雑誌サプリメントを発行します。昨年,「学校給食」サプリメントの執筆発行への参加を公募したところ,20名を超える学会員から参加申込みがあり,現在国内チームと海外チームに分かれて準備中です。

 国際関係では,まず3月に,第3回IUNS栄養学のリーダーシップ育成国際ワークショップを,日本栄養・食糧学会,国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所と協働で実施します。2021年東京開催の国際栄養学会議(International Congress of Nutrition: ICN)組織委員会の参画,官民学連携による「栄養改善事業の国際展開プラットフォーム(Nutrition-Japan Public-Private Platform: NJPPP))の参画も継続していきます。NJPPPの活動の一環として,インドネシアの職場の栄養改善事業を本学会が受託する予定です。また,韓国 大韓地域社会営養学会(KSCN)との連携,米国 栄養教育行動学会(SNEB)との連携もさらに充実を図るべく,各学会の年次大会への本学会員の参加や演題発表を呼びかけたいと思います。KSCNは11月にソウルで,SNEBは7月にワシントンDCで,それぞれ年次大会が開催されます。本学会HPでも,随時,情報提供していきますので,ご覧ください。

 広報関係では,昨年,ホームページを全面リニューアル致しました。今年もさまざまな情報を,よりタイムリーに,見やすくお届けしていきます。また,今年はメールマガジン発行に向けて体制整備を行い,できれば年内に第1号の発行を,と考えております。

 庶務・財務関係では,会員減少への対策を喫緊の課題として取り組んでいます。既に評議員の皆さまには,お一人1名,新規入会者のご紹介をお願いしましたが,その後いかがでしょうか? 私は9月の総会で「10名確保を目指す」と宣言したものの,未だ正会員3名,協力会員2団体と目標未達成です。引き続き,頑張ります!
改めて,学会員すべての皆さまに,本学会のPR,ご入会勧誘のご協力をよろしくお願い致します。

 この他,栄養学の学術分野に関する大きなニュースとして,以下のご報告を申し上げます。

ご報告「栄養学および健康科学関連」が文科省科学研究費助成事業審査区分表の
小区分に
 昨年末,12月22日に,栄養学分野の研究者にとって極めて重要な発表が文部科学省からありました。平成30年度から科学研究費審査システムが大きく改訂されますが,その審査区分表の小区分の1つに,「栄養学および健康科学関連」という小区分ができたのです。詳細は,以下の文科省のHPよりご覧ください。昨年5月,文科省へのパブリックコメントの提出の際は,多くの学会員のご協力を賜りましたことに,改めて厚く御礼申し上げます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/1380667.htm
 これまで,栄養学の位置づけは,審査区分表の「系・分野・分科・細目表」の中でキーワードレベルに示されているのみでしたが,今回の改訂により,小区分の1つとして明示されるようになります。栄養学分野のこれまでの実績と,超高齢少子社会における栄養学への期待によるものと考えます。このことは,実践栄養学の学術としての確立をめざす本学会にとっても,大きな前進です。
 また,「栄養学および健康科学関連」の内容例は,「栄養生理学,栄養生化学,栄養教育,臨床栄養,機能性食品,生活習慣病,ヘルスプロモーション,老化,など」と示されました。栄養学の基礎分野だけでなく,実践栄養学と関わりの深い,栄養教育,臨床栄養,ヘルスプロモーションなどが示されたことも,本学会にとって大きな励みです。
 本学会としても,実践栄養学の確立に向けて一層の努力をし,学術団体としての社会的責任を果たさねばなりません。会員の皆さまの研究と実践の益々の充実をお願いすると共に,学会執行部としても関連の事業に注力して取り組んでいきたいと思っております。

 本学会が今年も,学会員皆さまの益々のご発展や課題解決に,多少なりともお役に立てるよう工夫しつつ,より積極的な学会活動を行っていきたいと考えております。
 今年も,一層のご協力のほど,どうぞよろしくお願い申し上げます。